描く。
雲母シリーズのペイント風景
色を塗り、さらに色を重ねる。
ペイント、というとあまりに簡単に聞こえるが
色を塗り重ねるに乾かす工程があり、当然時間も要する。
そして
キラ
これは意外と使っていても
落ちないし、色移りもしない。
革の経年変化とともに、味わい深いモノに。
所作(一枚革)ならでは
表裏の表情、カラー、手触りの違い。
コントラストがあったり
ギャップがよく見かけられる。
表と裏。
見た目だけでなく、中身と共に
革の魅力をお楽しみ頂ければ、幸いです。
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『雲母』とは鉱物のひとつ
粉末にしたものをキラと呼び、
光を反射してキラキラと輝くことから、雲母(うんも)をキラ、キララと呼ぶ。
日本画の技法では、顔料と混ぜて光沢を持たせた絵の具として用いられる。
さらに
日本文化のなかで独特なものの一つに『重色目』(かさねのいろめ)と呼ばれる配色法があり
これは衣服の表地と裏地の色を違え、二色の組み合わせを楽しむというもの。
平安時代以降の貴族階級の間で行われ、公家の人々の服飾には欠かせないものとして近世まで伝えられてきています。
移り変わる季節の彩りを、身近な衣服に移しとって楽しみ
自らを美しく飾るという工夫。
自然の美を洗練された染織品や造形として身に纏う美意識を培う。
『雲母』と『重色目』にインスピレーションを得たシリーズ。